オーラルピース10周年＆宇宙で採用＆ご愛顧感謝 割引キャンペーン終了の背景とお知らせ
お客様各位
いつもオーラルピースをご愛用いただきありがとうございます。
オーラルピース10周年＆宇宙で採用を記念して年初より、ご愛用の皆様への感謝の気持ちで行ってまいりましたご愛顧キャンペーンでの割引提供ですが、このたび終了させていただく運びになりました。
期間中にご購入いただいた皆様におかれましては、本当にありがとうございました。
世の中の他の会社と同じように、資材メーカーや製造工場より10％以上の値上げは昨年より受けながら、ご愛顧キャンペーンとして10％引きをはじめとした商品の割引提供を行いました。皆様が払う10％分（120円分）というのは日本の消費者が買い物の際に日本政府に課税徴収される税金分です。
割引価格でのご提供は、ご愛用者への感謝の気持ちを一番皆様のお財布に貢献する形で行ったもので、企業としては利益が半減し社員の給与にも響くものでしたが、大きなお礼の意味を持つものでした。
3ヶ月ほど続けましたが、コストアップと割引提供での板挟みはこの辺りが限界となりました。また、感謝割引価格から元の価格に戻した際には、裏切られた・姑息だという感情を持つ消費者の方もおられ、ブランドイメージの維持についても、価格を割引いての感謝の気持ちの表現は非常に難しいものとも感じました。
この度の割引キャンペーンで新たにユーザーになった方もおられ、本当に感謝しております。ありがとうございます。
さて、オーラルピースプロジェクトが展開している米国や海外では、低賃金に苦しむデフレーションが30年も続く日本と異なり、給与は毎年アップを続け、また物価もアップし続けています。
アメリカではビックマックのセットは日々向上し18ドルもし、円安の現在（131円）で換算すれば2,500円弱となります。昨年の1ドル150円超の時期では3,000円弱の計算です。その分アルバイトの時給も日々アップしています。驚きの連続です。
また今年の夏以降は電気代は2倍、ガス代は3倍というような価格の変化があり、家賃も高騰、口腔ケア製品のような消費財についても、一度決めた価格（定価）を継続するのではなく、日々のコストや需給の関係によって商品価格を変更する「ダイナミックプライシング」が浸透しています。
それは、石油価格や材料費、運送代にかかるガソリン代、給与アップを実現したい関係企業の給与など、去年と今年、先月と今月、昨日と今日では全く異なるものであり、その環境の変化を小さな製造業者が全てを吸収して同じ価格を維持することが難しいためです。
ガソリン代や食料費、円相場は日々変動するのに、なぜ日本では製品の価格は変動せず定価で販売し続けられるのか？
その矛盾の原因は、低賃金で働く日本人の寛容さと、低収入に喘ぐ消費者の日本の90％以上を占める中小企業への低価格維持への圧力によるものと考えられています。
電気代や資材費、外注人件費など生産コストは確実にアップしているのに消費財の価格アップは受け入れられにくく、結局企業は従業員の給与アップを断念せざるを得ず労働者・生活者の給与は下がり、製品の品質と労働者のモチベーションは下がり、安物ばかりが価格競争して消費者不利益の低付加価値製品の増加、さらにデフレが加速するという悪循環に30年間陥っていることが原因と言えます。
低価格を維持には従業員の給与を犠牲とし、世界でも問題視される日本人の給与の低さと30年も続くデフレーションの状態から抜け出せないことでもあり、消費者への低価格の継続提供は実際には全ての人の給与を連鎖的に引き下げてしまっている現状にあります。
日本では「便乗値上げは悪」と批判されますが、戦争など何かが上がれば社会全体が値上がりするのが必須で、世界全体は「便乗値上げ・便乗賃上げ」です。これがインフレーションです。「便乗値上げ・便乗賃上げ」をしない人や企業からは優秀な人は離れ、今の日本のように世界全体から、全員丸ごと取り残されてしまうのです。
インフレーションが進む世界のガソリンから食料まで「便乗値上げ・便乗賃上げ」を批判しても誰も取り合ってくれませんし、グローバル経済と資本経済を理解できないこと対して大きな疑問を持たれてしまう可能性があります。
この現状を変えない限り私たちの収入は、欧米やアジアの新興国の給与よりさらにはるかに低くなり、海外旅行はできず、外国製のものは購入できない、美味しいマグロの調達も海外のバイヤーと競負け、安さと高品質を要求される日本向けの縫製品の海外生産は断られ、新製品開発費用は捻出できず海外企業に負け、人材は海外の賃上げ企業に流れ、日本人の給与は下がり続け国内総貧困という悪循環に。真面目な日本の若い世代は、安い賃金・労働力で、海外の企業や人に仕える未来しか選択がなくなる可能性があります。
私たちは未来のために力を合わせてこの現状を変えていく必要があります。
世界を歩けば日本が、日本の製品・サービス、人材が、世界中の人たちから最も信頼され、世界で最高であることを実感することができます。アフターコロナのインバウンドでも素晴らしい日本がバーゲンセールで欧米やアジアから多くの人が憧れとお得感を持って押し寄せています。
今は30年間のデフレから脱却し、日本の多くの人たちが豊かに戻れる大きな転換期です。
今後は日本人にも資本主義が浸透し、グローバルでの社会情勢の認識も進み、海外での物価の変動や、日本市場での製品・サービスの価格の日々の変動への受容度も変化していくものとは考えられます。
この日本と違い、世界はダイナミックに動いています。闇雲になんでも安くではなく価値のあるものはその価値に見合った価格を、価値のある労働にはその労働に見合った収入を。そして自分の収入もアジアの新興国の人と同じぐらいの高い水準に。
世界に展開しているオーラルピースは海外では高い評価が得られ、日本市場価格以上の現地価格で世界中に広がっています。
生活製品の低価格化と生活者の低賃金が30年間続いたこの日本が、海外の物価高騰の波で変化をせざるを得ない、このアフターコロナの2023年以降、オーラルピースは価格を下げ・価値を下げる方法ではなく、適正価格での販売・価格に見合う価値に高めるという方針を進めていくことにしました。
オーラルピースのメイン製品の販売価格は1,320円です。そのうち120円は税金で私たちのものではありません。1,200円が私たちの販売価格です。卸売をする場合は、その価格の60％引きの価格を販売会社の要求されることもあります。通販の場合は、システム使用料や運送費で70％引きの価格となります。税金を引くとわずかな金額しか残らず、社員への給与アップは厳しい現実があります。世界で通用する高付加価値製品の開発どころではありません。昔の話でも、最先端の蒸気機関の黒船が横浜港に来ても、安さを追求した竹細工の船で交渉に向かっても差が開き過ぎてしまいます。
さらに、オーラルピースプロジェクトは単なる物売りではなく、事業を通した障害者支援を目的に立ち上げられたソーシャルプロジェクトであり、より支援が必要な人々を支えていくだけの原資がないと継続が困難です。
価値や生産性を高めた製品を適正価格で販売し、日本で働く人の収入も向上させていく。今後は、その方向に未来があると思います。
理知的な方の多いオーラルピースユーザーの皆様におかれましては、以上の背景にご理解とご協力をいただけましたら幸いです。
今後は製品の割引を行うのではなく、価格に見合った高付加価値製品へのリニューアル、付加価値の高いおまけをつける、量販によって流通コストを控える、等でご愛顧感謝を行っていけましたら幸いです。
例外として、価格設定において需要・普及価格にはなり得なかった「宇宙化粧品」については、当初価格18,000円に対し4,888円というダイナミックプライシングでの提供に変更しました。
以前の価格でお買い求めいただいた方には大変申し訳なく思います。ただ価格固定で使用期限に余った在庫製品を廃棄するよりは、高品質な製品を格安でお使いいただきたいという生産者の気持ちから決断に至りました。その後は、簡易なパッケージに修正するなど、多くの皆様に購入・使用いただくことで、製品の継続も可能な状態に持っていければと考えています。
現在の製品は、4,888円では通常到底購入できない商品ですので、ぜひお試しいただけましたら幸いです。何と言っても、世界で初のケミカルフリーの体と環境に優しいクリームであり、グッドデザイン賞を初めて受賞した宇宙化粧品となります。
またハンドクリームやクリーン＆ホワイトについてもダイナミックプライシングとして、若干の価格修正を行なっていく計画です。
そして、これから将来一切割引をしないという堅い話ではなく、ダイナミックプライシングとして市場環境や競合製品との関係を見ながら、皆様の声により何かの折には低価格割引での商品のご提供も、お買い物の楽しさの一つとしてキャンペーンを行う可能性もありますので、ユーザー様におかれましては「安く商品が買える」という楽しみも期待していただけましたらと存じます。
以上長文となりましたが、このたびの「オーラルピース10周年＆宇宙で採用＆ご愛顧感謝 割引キャンペーン」の終了と今後のオーラルピースの取り組みにつきご案内をさせていただきました。
今後は、値引きを待ち買い控える・大量に買い込む心配もなく、高品質な製品をエブリデイロープライスで提供をしてまいりますので、引き続きオーラルピースをご愛顧いただけましたら幸いです。
今後ともオーラルピースプロジェクトをどうぞよろしくお願い申し上げます。
いつもの感謝のお礼を込めまして。
オーラルピースプロジェクト代表 手島大輔
